井戸鍾乳穴神社
いどのかなちあなじんじゃ
主祭神:大名持命
(おおなもちのみこと)
合祀:譽田別命・素盞嗚命
ほんだわけのみこと・すさのおのみこと
延喜式:備中國英賀郡 井戸鍾乳穴神社
中国道の北房I.C.を降りて、国道313を東に向かい、県道312を南下する。左に備中鍾乳穴の看板を過ぎたら2つ目を右折して、井殿の集落に入る。しならくすると右手に大きな彼岸桜の木と鳥居が見える。
階段の参道の両側に、大きな杉の木が1対生えている。二の鳥居のようにも見える。杉のすぐ奥に随神門がある。門の左側に、小さな鳥居と境内社の覆屋(おおいや)があって、中には小さな祠が3つある。さらに階段を登ると、正面に拝殿、その奥に本殿がある。本殿の周りにも、小さな祠がいくつかある。
東に1`ほどの場所にある備中鍾乳穴(びっちゅうかなちあな)をご神体とする。というか、元々は鍾乳洞の中で祀られていたらしい。今でも鍾乳洞の内部には祭壇があって、同じ祭神を祀っている。明治までは岩山大明神と呼ばれていたが、式内の名に戻したようだ。
近くには、やはり鍾乳洞を祀る日桃竢燗穴神社がある。この付近は、カルスト台地になっているので、あちこちに鍾乳洞があり、そのうちのいくつかは観光用に整備されていて、内部を見学できる。
主祭神は、日桃竢燗穴神社と同じ大名持命(大国主命の別名)だが、やはり鍾乳洞という自然の産物を信仰の対象としていたと考えるのが自然だろう。
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参道の杉 |
随神門 |
参道左の境内社の覆屋 |
覆屋内部の祠 |
拝殿 |
本殿 |
社殿全景 |
右手の祠 |
備中鍾乳穴
びっちゅうかなちあな
県道312沿いに大きな看板が出ているので、まず迷うことはない。井戸鍾乳穴神社とは1`ほど離れている。観光用に整備されているので、駐車場ももちろんある。
内部には、洞内富士など、水と石灰岩が作り出した、自然の造形美が堪能できる。が、このサイトは神社のサイトなので省略。
洞内に入ってすぐ、祭壇があって、神社と同じ3柱の神の名が書かれている。御神前≠ニいうようだ。ここが、井戸鍾乳穴神社の元宮だろうか?さらに奥に行くと、最も奥まったところにある案内板に、興味深い伝承が書かれていた。桃太郎のモデル・吉備津彦(きびつひこ)が、温羅(うら)という鬼を退治に来たが、こちらの作戦が温羅にばれていて、非常に苦戦し、鍾乳洞内部で作戦会議を開いて、無事に温羅を退治したという内容なのだが、看板が錆びていて、とことどころ読めなかった。こんな伝承があるのなら、鍾乳穴神社の祭神も吉備津彦だったのではないかという気もするが、なんで出雲神話の主人公・大名持命なんだろう?
鍾乳洞入り口 |
入り口の扉 |
御神前 |
百枚皿 |
洞内富士 |
広い洞内 |