日咩坂鍾乳穴神社ひめさかかなちあなじんじゃ

中国道北尾I.C.を降りて国道313から県道50に入る。サーキットの入り口が見えたら右折。しばらく走ると左手に鳥居が見える。

鳥居から木立の参道を進むと新しそうな随神門がある。境内に入るとまず見えるのが、割り拝殿のような建物。その後ろにコンクリートの社殿があり、さらに後ろに入母屋造の本殿がある。本殿の裏側には境内社が並び、そのうち最も大きい社殿には〝鬼神社〟と書かれている。備中の鬼といえば、吉備津彦に退治された〝温羅(うら)〟のことか？

.鍾乳洞をご神体とする珍しい神社。備中にはもう1社、井戸鍾乳穴神社という神社がある。この一帯はカルスト台地であり、あっちこっちに鍾乳洞が口を開けている。中でも当社がご神体とする鍾乳洞は、入り口が非常に大きいので神聖視されたのだろう。祭神は大己貴命(大国主命の別名)となっているが、あとで付け加えられたものだろう。

境内の裏に出て、左に行くと休憩所が見える。その休憩所の、道を挟んで反対側の小道を少し歩くと、小さな鍾乳洞がある。地元の人が〝乳神さん〟と呼んでいた。注連縄があるので、祭祀が行われているようだ。

神社裏から山道をクネクネと曲がりくねって下りていくと、谷底に着いたところで巨大な鍾乳洞の入り口がある。これが御神体の鍾乳洞で、秘坂鍾乳穴(ひめさかかなちあな)という社名と同じ名前。入り口手前からヒンヤリとした空気が漂っている。観光用に整備はされていないので、内部は真っ暗。今回は照明などの用意をしていないので入り口に入っただけ。内部から外を見ると、内部と外部の空気の温度差で、霧が発生していた。その境界線がはっきり見えて神秘的な雰囲気だ。

参道入り口	随神門
割り拝殿？	コンクリートの社殿
鐘	本殿
社殿全景	本殿裏の境内社
乳神さん	乳神さん
秘坂鍾乳穴（ひめさかかなちあな）	秘坂鍾乳穴内部から下部が冷たい空気で上が暖かい空気温度差で霧が発生しているのがわかる
鍾乳穴内部	鍾乳穴入り口前の谷底